【闘病中でも旅行に行きたい!】シリーズ、今回は準備編です。
がん患者との旅行は、普段の旅行よりも下準備が多く、現地でも、帰国後も大変でした。
筆者が経験してやってよかった点や後悔した点をご紹介していきますので、今後もし同じように旅行を計画される方の参考になればうれしいです。
はじめに

母はステージ4のがん。そして余命宣告をされて残りは約1年。
以前からどうしても叶えたいことがありました。
それが【二人でもう一度パリに行くこと】です。
最終的にこの夢を叶えることができました。
結果的に母は、このパリ旅行の2か月後に亡くなりました。
だからこそ、実現させられてよかったと思っています。
筆者がどのようにしてパリ行きを叶えられたか?
実現に向けての準備・実際パリに行ってみた感想・帰国後どうしたかについて
複数回に分けてお伝えします。
がんだからって、余命宣告されてるからって、海外旅行ができました。
今日はそのためにどんなことから始めたのかをお話していきます!
※この旅行は2019年です。
現在はコロナ禍を経て情報が変化しているところも多々あるとおもいますのでご了承ください。
パリ行きを決めた経緯

筆者がパリ旅行に行ったのは2019年3月。
しっかりと計画を立て始めたのは2018年10月頃でした。
なぜパリにしたのか?
本当の母の希望はスペインでした。
しかし説得してパリに行くことにしました。
理由として大きかったのは地理をある程度把握していることでした。
筆者は今までに2回パリに行ったことがあったので、そのおかげで地図を見なくてもある程度の地理を把握できていました。
完全に筆者がリードしなければならない旅行になると思ったので、過去に歩いた経験のある場所がいいなと思いました。
本当はスペインにしてあげたかった
そうなんです、本当はスペインに行きたかった母。
スペインも行ったことがあるのですが、正直地理までは覚えていないし、各都市に移動するにも身体が動かしにくい母には重労働。
いつ体調が変化するかわからないので、細かいプランを決めたくないのでなるべく一都市にしたいという筆者の意見でパリとなりました。
ではここからは、どのように旅行を決めていったのかご紹介していきます!
パリ旅行の下準備

パリ旅行に行きたいと思い立ってからの行動を順番にご紹介していきます。
パリへの下準備:①医師に相談
まずは担当医に相談です。
ここでオーケーが出なければ何も始まりません。
【どこに・どのくらいの期間・誰と行くか】
これを、診察に行った際に伝えました。
筆者の場合だと【パリに・1週間・娘と2人で】
何言われるだろう~と、結構構えて行ったのですが。

「娘さんと2人なら安心だね。行っておいで~!」
意外にあっさりGOが出たので驚きました。

実際は、最後かもしれないからと、気を使っていただき、結構診察も招請してくれていました。感謝です。
「期間が決まったら報告してくれたら、薬の調整するね」という感じでその日は終了しました!
パリへの下準備②:どのプランで行くか?
今は大丈夫だとしても、実際現地に行くときに母の状態がどうなっているのか、全然わからないですよね。
ということで、現地でのプランは他の方に迷惑が掛からないように、団体ツアーでなはくフリープランを探すことにしました。
旅行会社はとても悩みますよね…ホテルの立地や直行便なのか等。
そんな時見つけたのがJALのフリープラン!
飛行機やホテルもあらかじめ決まっているものでした。
正直もう少しお手頃価格のプランが理想だったのですが、お安めプランだと飛行機やホテルが決まるまでに少し時間がかかるんですよね。
JALプランでメリットを感じた点を挙げると
・飛行機は往復JAL(日本語安心)
・現地では空港とホテルの往復お迎え付き
・旅行中は現地JALの方と日本語で電話できる
(↑ここまでのサービスは結果的にとても役に立ちました!)
・ホテルは利便性のいいオペラ地区確約
(ここだと駅・バス停が近くてアクセス良好)
予約時に行ったこと
予約の電話をする際に、母の病気の件をしっかり伝えました!
今回JALにするにあたってとても良かった点が、この話を何度もしなくてよかったところ!

結果的に、予約の段階でJALにお話ししていた内容は、往復の飛行機や現地ホテルまでシェアしていただけていました。
ちなみに飛行機の座席はプレミアムエコノミーを使いました。
お値段は張りますが、移動のストレスが減ったのと、空港でラウンジを利用できたことで、母の負担もだいぶ減りました。
本当に良かったです。
パリへの下準備③:(必要なら)車いすの手配
長時間歩くのが少しでも不安だという方には、車いすレンタルがおすすめです!
このサービスを知らなかったのですが、思い付きで調べたら「あるじゃん!」となりました。
母の場合は使用するか分からなかったので、あったら安心レベルで借りることにしました。

車いすについては使用感等も書いていきたいと思っているので、別で記事を書こうと思っています!
車いすレンタルが決まったら、その旨も事前にJALに電話で伝えておくと、空港や現地での対応を考えてくれます!
パリへの下準備④:楽しいプラン決め
ここまでくればだいたいの手続きも済んだ感じでしょうか!
プランを先に決めたい理由は、ある程度行きたい場所をピックアップして、ホテルからの交通手段を考えたかったからです。
車いすを使う可能性もあったので、その場合はメトロまで降りることができない…ならば徒歩?バス?のような感じで、事前にリサーチしておきました。
事前に現地大使館で登録を!
筆者が旅行した時期は特に、デモやストが多い時期でもありました。

事前に大使館HPで色々登録しておくと、緊急時にお知らせが来るので安心!
パリへの下準備⑤:病状をフランス語訳しておく
ここは母に任せましたが、自分の病気の状況や、服用中の薬、アレルギー等をフランス語と英語に訳したものを作らせて、2人でそれをシェアしました。
翻訳サイト等を使って携帯にメモ、さらに紙に書いて持っていてもらいました。
後は、パリにある大型病院のリストも作っておきました!
パリへの下準備⑥:あとは通常の準備を
海外旅行は何度か行ったことがありましたが、ヨーロッパはわりと危なくて、特にパリは怖い!

初めてパリに団体ツアーで行った時は、同じツアーの方がスーツケース盗まれてましたし、筆者も何度もスリ未遂にあっています。
心配と対策をしすぎて困ることはありません!
特に今回は母の世話をしないとだから余計に気を付けました。
さいごに
今回は【闘病中でも旅行に行きたい!】の準備編でしま。
この旅行では、このプランにして本当に良かったと思っています。
筆者としてはかなり贅沢してしまいましたが、備えすぎて悪いということはないんだなと思いました。
実は現地で母の具合が悪くなってしまうことがあったので、本当に助かりました。
準備段階で、母と一緒に旅行プランを練るのも毎日とても楽しくて。
それも含めて「いい時間だったな」と今は思っています!