レイモンド・チャンドラーの生み出した作品は、海外でも人気が高く有名です。
チャンドラーは「ハードボイルド小説」というジャンルを作り上げた一人でもあります。
その中でも有名な「名探偵フィリップ・マーロウ」というキャラクター。
ご存じの方も多いのではないでしょうか?
マーロウは、あの有名なシャーロックホームズと並んで大人気の私立探偵キャラクターなんです。
日本では近年、村上春樹さんが翻訳したことでその魅力にハマったという方もいるかもしれません。
何を隠そう、村上春樹さんファンである筆者もその一人です!
今回の記事では、年間100冊以上の本を読んでいる筆者が、チャンドラー作品の魅力や、フィリップ・マーロウシリーズのおすすめ作品をご紹介していきます。
それではまず、作家レイモンド・チャンドラーについて簡単にご紹介します!
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レイモンド・チャンドラーってどんな人?
レイモンド・チャンドラーは、アメリカの推理小説家で、ハードボイルドというジャンルの御三家と言われる作家のひとりです。
1888年イリノイ州のシカゴに生まれますが、両親の離婚により7歳からロンドン郊外に移り住みます。
その後は大学に進むも中退、パリ・ミュンヘンに留学した後の1907年に帰国しイギリス国籍を取得しました。
イギリスでは海軍省で働きましたが半年で退職。
その後は新聞や雑誌に記事やエッセイ・詩を発表していました。
しかし生活苦から1912年にアメリカに戻り、簿記や石油会社で働いたものの内輪もめや不祥事から解雇され、44歳にして無職となってしまいました。
無職となった彼は、ハメットやE・S・ガードナーなどの影響を受けて作家になる事を決意。
5年間短編を書き続けていた彼は1939年、私立探偵フィリップ・マーロウが登場する作品「大いなる眠り」を発表しました。
このマーロウシリーズは、世界中で高い人気を得ます。
そして1959年、70歳でその生涯を終えました。
名探偵フィリップ・マーロウとは
フィリップ・マーロウは、チャンドラーが生み出したキャラクターで主人公です。
性格はプレイボーイ、でも女性にはなびかない泥臭い私立探偵です。
どんな障害があろうと、これだと決めた事件には信念をもって解決へ導く。
ケンカに強く、どんなにやられても事件から逃げることはない。
天才肌のシャーロックホームズとは真逆の人物像ですよね。
男性があこがれるような人物像ではないでしょうか!
チャンドラー作品の魅力
チャンドラーの作品は、ただのハードボイルド小説とは言い切れません。
そのジャンルにとどまらず、現在は文学作品として認知されています。
筆者は主人公のフィリップ・マーロウがとにかく大好きで、彼こそがチャンドラー作品の一番の魅力かなと思っています。
古いヨーロッパの雰囲気が好きなのもありますが、彼から漂う大人の男性の雰囲気は、一度ハマったら抜け出せない!
気づいたらシリーズを全読破していました…
そして何より、チャンドラーを知るきっかけとなったのは村上春樹さんの翻訳があってこそ。
海外文学は、翻訳する方によって作品の雰囲気がガラッと変わりますよね。
お気に入りの翻訳者を見つけてシリーズはすべて同じ方の翻訳で読むようにしています!
ちなみに、チャンドラー作品の熱心なファンの事をチャンドリアンと呼ぶそうですよ!
おすすめのチャンドラー作品5選
ここからは、年間100冊以上読書をする筆者が、おすすめのチャンドラー作品5選をご紹介していきます。
ちなみに翻訳はすべて、筆者好みの村上春樹さんのものです。
それではご紹介していきます!
おすすめのチャンドラー作品①:ロング・グッドバイ
チャンドラー作品を初めて読むという方におすすめしたいのがこの「ロング・グッドバイ」という作品です。
筆者もこの作品で、チャンドラー作品にハマりました!
1953年に刊行されたこの作品は、チャンドラー作品の中でも一番評価が高いんです。
2014年には、NHK連続ドラマでも放送されていたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
長編ということでかなりのページ数がありますが…
チャンドラー作品が好きかどうかは、この作品を読み切ってから判断していただきたい!
見どころばかりの、非常に優れた作品になっていると思います。
おすすめのチャンドラー作品②:リトル・シスター
続いてご紹介するのは、1943年に刊行された「リトル・シスター」です。
ハリウッドを舞台に、ある女の子が行方不明の兄を探してほしいとマーロウに依頼しました。
依頼を引き受けたマーロウは、ハリウッドの闇の部分を調査していくことに…
ロング・グッドバイなど、他の作品に比べるとボリューム感が少ないこの作品。
しかし、マーロウのカッコよさは存分に描かれているのに、わりと読みやすいので筆者は好きです!
おすすめのチャンドラー作品③:さよなら、愛しい人
次は、1940年に刊行された「さよなら、愛しい人」をご紹介します。
シリーズ2作目のこの作品は、刑務所を出所したある男性の一途な恋と、そこで引き起こされていく事件が描かれています。
マーロウはそんな彼の気持ちを汲み取って奮闘するんですが、そんなマーロウの心意気がたまらないのです。
タイトルがとても美しくて、マーロウにピッタリなところもお気に入りです!
おすすめのチャンドラー作品④:大いなる眠り
続いては、1939年刊行の「大いなる眠り」をご紹介します。
この作品の魅力は、何といってもマーロウシリーズの第一作というところでしょう!
この作品から順を追って読むのもいいと思いますし、筆者のように途中から読み始めてこの作品に辿り着くというのもおすすめです。
作品の完成度はピカイチで、映画化もされているんです。
おすすめのチャンドラー作品⑤:水底の女
最後にご紹介するのは、1943年に刊行された「水底の女」です。
行方不明の女性を探してほしいと依頼されたマーロウですが、なんとその女性は湖の底から発見されたことから事件はどんどん複雑になっていきます。
この作品は、マーロウシリーズの中でも読み進めるのが難しいというレビューがあります。
しかし事件自体のインパクトがありつつ、派手なアクションシーンもあり、筆者としては読みやすい作品だと思っています。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
レイモンド・チャンドラーとフィリップ・マーロウってどんな人?
チャンドラー作品の魅力は?
おすすめの作品は?
今回はこのような疑問について解説してきました!
ハードボイルド小説御三家の一人であるレイモンド・チャンドラー。
そしてチャンドラーが生み出した名探偵フィリップ・マーロウは、現在も世界中のハードボイルド小説ファンを夢中にしています。
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